NSK先端技術部会

2005-08-10

サンのJava新資格、SJC-Aの狙いは?

不定期コラム Engineerを考える(10)
長澤が運良く当選し、ベータ版試験を受けることができたSJC-A資格の解説です。
若干長澤とは見解が異なる部分があります。
一部引用すると、

 SJC-Aが従来のJava関連の認定資格と異なる点は、主たる対象をプログラマに限らないということだ。例えば客先で将来の戦略などを提案するコンサルタントや営業なら、数ある技術の違いや性質を理解したうえでないと説得力がない。またJavaを使う開発部署の上司や、委託先から提出された成果物を評価したり先方と調整を図る立場なら、秀でたコーディング技術は必要ないが、せめてJava技術の性質を知らないと意思疎通に困るだろう。さらにいえば、成果主義の企業において技術職の部下を評価する側が技術に疎いとなると、査定内容の信頼性が疑われかねないし、評価される側との不和も生じかねない。

 だからといってすべての管理職が取得するべきとまではいいにくいが、Javaプログラマの周辺にはJava技術の概要をそこそこ知っていると望ましい立場がある。SJC-Aとはそうした人物らが持つべき知識を問い、それにお墨付きを与えるものと考えるといいようだ。

このあたりには同意できますが、
 もちろん、これからプログラマを目指す人が挑戦してもいい。最初にJava技術の概要を把握し、そこから深く極めていくのもいいだろう。ちょうどこの SJC-Aは一般的な技術職の新入社員が新人研修で習得する範囲のJava知識が問われるレベルになる。新人研修後にどれだけ一般的な知識を習得したかを図る目安ともなりそうだ。またJavaの基礎研修後に「SJC-Pを取るほどではないが」という進路を持つ人にも適しているかもしれない。つまり営業に近いことをしたり、Javaではないがそれに近い技術を専門にする技術者などだ。

 新人なら最初に基礎とほかとの接点を概略的に把握しておけば、将来の方向性を見極めるときや将来ほかの技術に手を伸ばすときにも役立つかもしれない。そう考えると、もしかしたらエンジニア志望の学生が就職活動前に取得することもあり得そうだ。

ここはちょっと見解が異なります。
当社に入社する社員の大半はプログラマとして仕事をします。単にプログラマであるだけならば、SJC-A資格は範囲が広すぎてその知識を役立てることのできない資格になりかねません。営業職がこの資格を取るのには賛成ですが、新人プログラマはAの前にPを取るべきでしょう。

SJC-A資格の範囲がどれほど広いかと言うと、ベータ版を受けた限りではJ2SE/EE/MEの特徴からJavaの基本的な言語仕様、はてはHTMLやJavascriptまでが出題されました。
Javaの基本的な言語仕様は役に立ちそうですが、その他の部分が即仕事に直結するかは疑問です。